循環器内科
病名

■虚血性心疾患
(狭心症・心筋梗塞)

血管の異常により、心臓の筋肉に血液が行きわたりにくくなる状態をいいます。
胸が締めつけられるような痛み(前胸部痛、胸部の絞扼感)や冷や汗、吐き気を伴うこともあります。
また随伴症状として肩や首のしびれが現れることがあります。

ドクターのワンポイントアドバイス

狭心症と心筋梗塞の
違いは何ですか?

 同じ虚血性心疾患と呼ばれる心臓に栄養やエネルギーを送る血管(冠動脈)の病気です。1番の違いは狭心症で命を落とすことは稀ですが、心筋梗塞では生命の危機に瀕することがあります。
 病態の違いとしては冠動脈の血流が悪いなりにも保たれているのが狭心症、完全に途絶するかそれに近い状態が心筋梗塞です。症状は狭心症は一定の労作(階段昇降等)で症状が現れ、安静・休息にて改善します。
 心筋梗塞の場合は前触れがあることもありますが、多くは突然発症し、安静・休息にて改善しません。狭心症でも軽い労作で症状が出現したり、症状が治るまでに時間がかかる様になれば、危険なサインです。安静で治らない胸痛発作時は必ず救急車で当院に搬送してもらってください。

循環器内科
内科部長 山本 哲史

■不整脈

脈に異常が見られる状態で、心臓の正常な電気の流れに異常が起きている状態をいいます。
脈が飛んだり、強く打ったり、動悸や胸痛を感じたり、時にはめまいや失神などの症状が現れることもあります。重篤な病気が隠れている場合もあります。

ドクターのワンポイントアドバイス

胸痛が
治まらなかったら?

 15分以上発作が続く場合や、狭心症などでニトロ薬を使っても効きが悪い時は心筋梗塞を疑います。また心筋梗塞の発生から「心室細動」という危険な不整脈状態を引き起こします。一刻も早く救急車を呼びましょう。近くにAEDがあれば使用し、心臓マッサージを始めてください。
 軽い胸痛の場合でもがまんせず、治まったからといって決して安心せずに循環器内科を受診してください。

循環器内科
内科長 西本 隆史

■心不全

心臓がポンプとしての機能を失った状態をいいます。
心不全の症状は、原因や重症度によって大きく異なります。動悸や息切れ、疲労感、怠さなどが生じます。また、全身を巡った血液が心臓に戻りにくくなった場合にはむくみの症状を引き起こします。

ドクターのワンポイントアドバイス

心不全と診断されたら、
気をつけることは何ですか?

 心不全は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら経過する病気ですのでうまく付き合っていく必要があります。そのためには大きく分けて、(1)内服を必ず継続すること=心不全悪化の原因として、内服の中断は最も多い原因の一つです。
 (2)食生活に気を付けること=塩分の制限が最も重要になります。1日6g未満を目途に、塩分を取り過ぎないことを心掛けて下さい。
 (3)自己管理を行うこと=長くつきあっていくこと。以上の3つのことが重要ですので、根気よく上記のことをご自身で管理し、血圧や体重も日々チェックするようにしましょう。

心臓リハビリテーション科
部長 西本 美香

■弁膜症

弁に障害が起き、本来の機能を果たせなくなった状態をいいます。
疲労感、倦怠感、胸痛、息切れ、動悸、めまいなどが主な症状です。

ドクターのワンポイントアドバイス

心臓弁膜症とは
なんでしょう?

 心臓の内部は4つの部屋に分かれており、血液が混じり合わずに一定の方向に流れるためにそれぞれの部屋の出口に「弁」という一方通行の扉がついています。この「弁」が硬化して開きにくくなったり(狭窄)、閉まりが悪くなる(逆流)のが弁膜症で、重度になると心臓に負担がかかり、心不全の原因になります。 検診などで心雑音を指摘されて判明することも多く、無症状でも重度のまま放置すると予後が悪くなるため、適切な時期に手術治療の判断が必要です。
 息切れや動悸の症状がある方、また心雑音を指摘されて心配な方は当院の心エコー検査で専門医が的確に診断しますのでいつでも受診してください。

循環器内科
内科長 古川 敦子

■末梢動脈疾患

手足、頚部、腹部など心臓以外の動脈が細くなっていたり詰まっている疾患です。歩くと足が痛くなったりだるくなったりしますが、安静にしていると治るため「脚の狭心症」とも呼ばれます。悪化すると足に傷や潰瘍ができて治りにくくなったり、じっとしていても痛みが出てきます。

ドクターのワンポイントアドバイス

足に傷や潰瘍ができて
治りにくい場合は?

 下肢の抹消動脈疾患が隠れている場合がありますので、早めに循環器内科を受診して下さい。
 特に糖尿病の患者さんは痛みを感じにくく、足に傷や潰瘍ができていても気づきにくいことがありますので、こまめに足を観察するようにして下さい。
 下肢動脈疾患と診断された場合は治療は生活習慣改善、薬による治療、運動療法、カテーテル治療、バイパス手術があります。病状に応じて患者さんに最適な治療法を選択します。

循環器内科
内科長 宮地 剛

Hosogi Hospital

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