部門

医療技術部

医療技術部には、診療放射線技師、臨床検査技師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、公認心理師、臨床工学技士、歯科衛生士など約200人の医療スタッフが所属しています。
質が高く、安心、安全の医療を提供していくため、私たちは、各々の専門性を高めるとともに、医師、看護師等と連携し、「チーム医療」の実践に取り組んでいます。

■放射線室

放射線室には8人の診療放射線技師が在籍しています。胸部や腹部などの内科領域、骨折などの整形領域におけるレントゲン撮影やCT-MRIなどの最先端の医療機器を駆使して体内のあらゆる情報を目に見える画像として提供し、病気の早期発見、治療へとつなげています。

放射線室の業務は本館1階と3階に分かれています。

本館1階ではCT・MRI検査室があります。

本館3階には一般撮影、マンモグラフィ、骨密度測定にX線TV検査室があります。

放射線室には日本乳がん検診精度管理中央機構の認定を取得した女性技師が3人在籍しています。マンモグラフィ検査は全検査この女性技師が対応いたしますので安心してご来院ください。

CT
2022年1月よりキャノンメディカル社製320列CT(Aquilion ONE Vision edition)が稼働しています。320列CTは1回転のスキャンで最大16cmの範囲を撮影できるのが特長で、頭部や心臓などの部位を寝台移動することなく短時間でブレの少ない画像を撮ることが可能です。また、前機種に比べスキャン時の回転スピードが速くなっており、特に心臓撮影では従来より高心拍の症例にも対応できるようになりました。

MRI(核磁気共鳴画像)

MRI(核磁気共鳴画像)
2022年5月より1.5T MRI装置(Signa Explorer:GE社製)が稼働しています。一般的な脳動脈瘤や超早期脳梗塞の診断をはじめ、整形領域全般、腹部骨盤領域、乳腺や心臓など様々な専門領域の検査をおこなっています。(乳腺MRIは女性技師が対応します)

MRIはX線被ばくはありませんが、磁気を用いた検査になりますので体内に金属や精密機器を埋め込んだ方は検査ができない場合があります。MRI対応の物も多数ありますので、該当される方はお問い合わせください。

X線TV装置

X線TV装置
透視検査のための撮影装置で、体内の静止画像ではなく動画像として観察しながら撮影できる装置のことをいいます。
胃透視(バリウムを使用)や注腸造影、整形での整復や痛みの対するブロック注射などに使われます。

当院では島津メディカルシステムズ社製の
FLEXAVISION F3を使用しています。

一般撮影装置

一般撮影装置
一般撮影装置では胸部や腹部のような内科・外科領域、骨折などの整形領域でのレントゲン撮影を行います。すべてデジタル化されており、撮影後すぐに画像の確認ができるようになりました。

当院では島津メディカルシステムズ社製のRADspeed Proを使用しています。

骨密度測定検査

骨密度測定検査
骨粗しょう症の診断や疾患の進行、内分泌療法(ホルモン療法)の副作用でおこる骨密度低下を定期的に測定するための検査です。

当院では2種類のエネルギーのX線を使い透過率の差を利用して骨密度を測定するDEXA法で検査をおこなっています。骨密度の測定部位は原則として骨折のリスクが高い腰椎(背骨の下部)や大腿骨近位部(足の付け根)で行います。

当院では日立アロカメディカル社製 DCS-900FXを使用しています。

乳腺・乳房X線撮影(マンモグラフィ)

乳腺・乳房X線撮影(マンモグラフィ)
マンモグラフィは、乳房を圧迫版で薄く伸ばした状態で撮影します。この圧迫は、痛みを伴う場合もありますが、乳腺が広がり、腫瘤性の病変が鮮明に写せてガンの早期発見(数ミリというとても小さな病変)の為には、とても重要なことです。

当院の装置は従来の撮影に加え、薄いスライスでの断層撮影(トモシンセシス)が可能となっており、より微小な病変の発見にも威力を発揮します。検査に要する時間は、従来の検査は10分から15分程度で、トシンセシスの場合は20分から30分程度となります。

当院のマンモグラフィー装置は日本乳がん検診精度管理中央機構の認定を取得しており、また医師・撮影技師も資格を取得した者が対応しています。

撮影時は女性技師のみで行われますので安心して検査を受けてください。

当院ではシーメンス社製 MAMOMAT Inspirationを使用しています。

マンモグラフィー

従来画像

断層画像

■臨床検査室

臨床検査室では「患者さんに優しく誠実で正確・迅速に!」をモットーに臨床検査技師18名、事務職員1名で検体検査、生理検査、健診検査業務などを行っています。
検体検査部門は、患者さんから採取した血液・尿・便・鼻腔や咽頭ぬぐい液・穿刺液などを用いて、生化学・血液学・免疫学・輸血検査などを行います。
生理検査部門は、患者さんの身体の機能や状態を調べる検査を行います。主な検査は心電図関連(心電図・3分間心電図・運動負荷心電図・ホルター心電図・携帯型心電図・加算平均心電図)、超音波(心臓・腹部・甲状腺・頸動脈・下肢静脈など)、肺機能(肺活量・一酸化窒素など)脳波、脈波、皮膚還流圧、神経伝導速度、聴力、重心動揺検査などです。
質の高い臨床検査情報を提供するため、内部精度管理の実施や外部精度管理調査に参加、また高い専門性の維持・拡大に努め、チーム医療の一員として自主性と協調性を生かした活動を行うため日々研鑽しています。

■臨床工学室

臨床工学技士は、医師の指示の下、高度で専門性の高い医療機器の操作及び保守点検を行う「医療機器のスペシャリスト」として医療の安全と質の向上に努めています。

臨床工学技士の業務
医療の安全を守り、質を高める。

(1)医療機器管理業務
患者さんに使用する医療機器は、安全かつ正確に使用されなければなりません。機器の一つ一つを患者さんへの使用前・使用後に点検し、常に安全な状態で使用できるよう努めています。

(2)ほそぎハートセンター業務(循環器内科業務)
ほそぎハートセンターでは、冠動脈疾患や不整脈などの循環器内科疾患に対する検査・治療を行っています。臨床工学技士は、検査や治療に必要な道具や機器に対する専門知識を活かし機器のセットアップや操作を行い、安全で円滑な治療の補助を行っています。
また、「ECMO(エクモ)」をはじめとする、心臓と肺の機能が低下した患者さんに装着する補助循環装置や、急激な腎臓の機能障害に対して腎臓の機能を代替する持続緩徐式血液浄化療法「CHDF(シーエイチディーエフ)」などの、人体の構造や機能の理解を必要とする機器の操作や管理も臨床工学技士が行っています。患者さんに直接お目にかかることは少ない職種ですが、機器を使用される患者さんの事を第一に考え、「医療の安全を守り、質を高める」ための縁の下の力持ちとして医療に貢献しています。

■臨床心理室

臨床心理室では医師の依頼に応じ、心理検査、心理面接(カウンセリング)、集団療法を実施しています。患者さんご本人やご家族の皆様が健やかに生活できるよう心理学的知識・技術を用いてサポートしています。


【心理検査】
小児科、精神科の医師から依頼を受け、発達検査、知能検査、人格検査など必要に応じた心理検査を実施します。心理検査ではご本人の特性や現在の状態を客観的に知ることができ、診断や治療方針のための資料となります。
また、検査結果はご本人やご家族にご説明いたします。自分自身の特性や課題を知り、自己理解や対処能力を高めるためのお役に立てたらと考えています。

【心理面接】
医師が必要と判断した場合に心理面接(カウンセリング)を実施します。薬物療法のみでは治療が難しい場合、人間関係やその人特有の思考・行動パターンなどが影響していることがあります。それらの問題は複雑であるために治療に時間を要します。当院では心理士がお話をお伺いしながら様々な悩みや困りごとについて問題を整理していきます。心理士との対話を通してご自分の気持ちや考えに気づいたり、どうしていくのがご自分にとって良いのかを考えていくお手伝いをさせていただきます。

【集団療法】
当院では認知行動療法、マインドフルネス、アサーショントレーニングなどの集団療法を実施しています。
認知行動療法は症状や不適切な行動を改善するため、認知(思考)と行動をターゲットにする治療法です。当院の認知行動療法グループではその基礎から学び、グループワークにより治療を行います。グループワークを通じて、他の人の視点や対処スキルを学ぶことができ、柔軟性を身に付けることができます。集団が苦手という方もいらっしゃいますが、集団に慣れる練習ができることもこのグループのメリットです。
自分の考えなどを人前で話すのが苦手すぎる方にはマインドフルネスのグループが良いかもしれません。マインドフルネスのグループでは呼吸やヨガを用いながら、今に意識を向ける練習をしていきます。
自己主張が苦手な方にはアサーショントレーニングのグループがお勧めです。攻撃的過ぎず、受動的過ぎないアサーティブな自己主張(適切な自己表現)を目指します。

【入院治療】
うつ病による休職で、長く自宅療養すると体力や気力が低下していき、生活障害を生じる方がいます。そうした場合には入院治療により生活リズムや食生活を立て直すことが一番の治療になります。休息の後には適時回復期としてのリハビリを開始し活動量を上げていくことが必要となります。
うつ病治療は一人で取り組むには大きな負担となりますが、医療チームとともに生活障害を改善し、社会復帰に向けて取り組んでいきます。
臨床心理室では心理検査の結果を基に負荷量を見立て、精神科リハビリテーションへの導入や職場の環境調整、リワーク支援など学校や会社への社会復帰までのお手伝いをいたします。

■精神科作業療法室

精神科作業療法とは、精神科を受診している患者さんに対して、作業療法士が心と身体のリハビリを行うことをいいます。様々な作業活動を用いて、その人の健康的な部分に働きかけながら心と身体の回復を助け、その人にとってよりよい生活が送れるように援助していきます。 

【作業活動の目的】
活動を通して、「休息の練習」、「生活リズムの安定化」、「人と関わる経験」、「体力づくり」、「社会復帰」、「やりがいや楽しみの獲得」、「自信の回復」など様々なことに対して支援を行っています。

 作業活動…手工芸、陶芸、木工、園芸、ストレッチ、茶道、カラオケ、料理、音楽療法等
 ※感染状況に応じてプログラムを変更する場合がありますのでご了承ください。

【利用時間】
毎週月曜日~金曜日の午前・午後に作業活動を行っています。1回からの利用も可能です。
(時間) 
午前 9:30~11:30   
午後 1:30~3:30

【利用方法】
精神科作業療法に参加するためには、当院主治医の処方が必要です。参加を希望される方は、主治医、看護師、担当ケースワーカー、作業療法士にご相談下さい。また、参加を勧められる場合もあります。見学も可能です。参加が決まりましたら、内容やスケジュールをスタッフと一緒に決めていきます。
精神科作業療法は、保険診療が適応されます。また、利用される保険や制度により、費用が異なります。ご不明な点がある場合はご相談下さい。

■栄養管理室

栄養管理室では、入院および外来患者さんの食事や栄養に関わるすべてのことに対し、医師・看護師などの医療スタッフと連携します。チーム医療にも積極的に参加しながら治療に貢献できる栄養管理を行っています。年1回の食事満足度調査で、患者さんのご意見も参考にしながら管理栄養士、栄養士、調理師を中心に安心、安全な食事提供に取り組んでいます。

(1)栄養相談
【外来栄養食事指導】
病気治療を行う上で、食事管理が必要な患者さんのお話を伺いながら、生活スタイルに合わせた食生活改善を提案しています。

【入院栄養食事指導】
特別治療食を召し上がっていらっしゃる患者さんには、治療食や食事管理の必要性などを説明しています。
また、ご家族の方とご一緒に退院後の食生活について相談できるようにご希望も伺っています。

2)糖尿病教育
糖尿病専門医と糖尿病療養指導士を中心としたチームが多職種で患者さんのサポートを行っています。主治医にご相談ください。

【糖尿病教育入院】
1週間または2週間のコースがあります。入院期間中に糖尿病に関する知識を習得することが目的です。

【糖尿病透析予防指導】
対象となる糖尿病患者さんには、外来で医師、看護師、管理栄養士が連携し透析移行の予防を図るための指導を行っています。

■歯科衛生室

歯科衛生室では、お口の健康維持と食べられるお口づくりを目的として、専門的口腔ケア(歯磨き指導や歯石除去、機能訓練など)を行っています。また、周術期口腔機能管理も行っております。当院には、歯科医師が在籍しているため一般の歯科治療も行うことが可能です。医科と歯科の連携を密にとりながら治療を進めています。

場所は、北館中棟1階にあり、車いすのまま入って頂けます。
入院されている方だけでなく、外来の患者さんの診察も行っております。退院される患者さんの治療も通院が可能であれば継続することができます。

【歯磨き指導】
虫歯や歯周病のみならず、全身疾患に対しても、お口の中を衛生に保つことは非常に大切です。虫歯や歯周病の治療が終わって完了ではなく、再発しないようにご自身による毎日のセルフケアが必要となってきます。患者さんそれぞれに合った歯磨き方法を提案し、ご自身でも衛生状態を保てていけるようお手伝いします。

【歯石除去】
歯石とは、プラーク(歯垢)が石灰化して歯の表面にこびり付いたものです。歯磨きでは除去できないため、専門的に除去していくことが必要です。歯石があるとプラーク(歯垢)が付着しやすくなるため、定期的な除去が必要です。

【口腔機能訓練】
食べこぼしやわずかなムセ、滑舌の低下など、お口の機能の軽微な衰えを評価し、改善していくための訓練を行います。早めに気づき対応することで、食べられる食材も増え、より健康に近づきます。

【周術期口腔機能管理】
全身麻酔を行う患者さんに対して、全身麻酔下での合併症を予防する目的として、お口の中の評価を行っています。お口の状態によっては、手術前後に清掃を行い、お口の中の細菌を減らすことで誤嚥性肺炎の予防を行なっています。

■リハビリテーション課

リハビリテーション課には、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・リハビリ助手が所属しています。医師や看護師等の医療スタッフと連携し、外来・急性期・回復期・維持期・在宅の患者さんに対して、安全かつ質の高いリハビリを提供する事に努めています。

理学療法士 47名
作業療法士 28名
言語聴覚士 17名
リハビリ助手 6名
(令和5年5月)

認定言語聴覚士 2名(言語発達障害領域)(吃音・小児構音障害領域)
認定理学療法士 9分野※ 15名
3学会合同呼吸療法認定士 12名(理学療法士9名・作業療法士3名)
日本糖尿病療養指導士 5名(理学療法士)
サルコペニア・フレイル指導士 1名(理学療法士)
心臓リハビリテーション指導士 4名(理学療法士)
認知症ケア専門士 1名(作業療法士)
心不全療養指導士 1名(理学療法士)

※運動器/循環/呼吸/介護予防/臨床教育/管理・運営/徒手理学療法/脳卒中/地域理学療法

教育活動

【新人教育】
当院で作成した新人教育マニュアルや新人カリキュラムを基に指導を行っており充実した卒後教育が受けられるように体制を整えています。
また、当院独自のクリニカルラダーを作成し運用しており、各療法士のスペシャリストの育成に努めています。

2022年度 新人教育プログラム

【臨床実習】
毎年、県内外10校20名以上の実習生を引き受け卒前教育にも力を入れています。臨床参加型実習を行っており、カルテチェックや評価、治療、日常生活動作訓練、カンファレンスに参加など理学療法士の仕事を経験できるように心掛けています。また、ディスカッションする機会も設け、アウトプットの重要性も伝えています。
年に数回、実習生の指導に差がでないよう有意義な実習生活を送るために、臨床実習指導者会議を開催し情報共有や問題解決などを行っています。

【院内教育】
毎年、年間計画を立て月1~3回の勉強会を開催しています。リハ課職員が講師を行い、その職員の専門性や考えを共有し理解を深めています。また、他部署(医師など)にも講師依頼をして、チーム医療や質の向上に努めています。
また、手術見学や心臓カテーテル見学も定期的に行っており、より理解を深めた上でのリスク管理や治療展開をしています。

2022年度 リハビリテーション課POS勉強会 年間予定

【学術活動】
他院との症例発表、研究会発表、学会発表などの学術活動も積極的に取り組んでいます。その他、個人で講師活動なども行っています。

2022年度 院外発表実績

【地域活動】
地域ケア会議への参加、100歳体操、まっこと出前講座など地域の方への活動にも積極的に行っています。

【実績】
(2022年度)
・新人カリキュラム
・リハビリテーション課POS勉強会
・院外発表実績

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